出会うということ

“出会い”というものは運命的なもの。
ひょんなことから物語は始まる。


といっても読書の話。


暫くは浅田次郎さんにはまっておりました。
歴史小説が好きなもんで、
蒼穹の昴”に手を出しまして、
それから続編ぽい“珍妃の井戸”を読もうかと思い、
本屋さんを訪ねたわけです。


棚からお目当ての“珍妃の井戸”を取り出して、
いざレジへ…と思ったのですが、
平積みされてある一冊の本に目が留まりまして、
それをも追加して帰宅したのが随分前のこと。


それが“ドナウよ、静かに流れよ”大崎善生さんの著書です。
なぜその本が目に留まったか…それが分からんのです。
宮本輝さんの“ドナウの旅人”が好きだったからですかね、
オビに書いてある言葉が印象的だったからですかね、
ノンフィクションであることが驚きだったからですかね、
とにかくその時は気になったのでしょうな、
暫くはほっぽってあったのですが。


今日読み終えました。
茶店で読んでおったのですが、すすり泣いておりました。
色々と解釈はあるのかもしれませんし、
また美化し過ぎなのかもしれませんが、
“捧ぐ”ということはそういうことなんだと感じ、
またやるせない気持ちでいっぱいになりました。


しばらく大崎善生さんを追っかけてみたくなりました。