ズラズラ旅行記 四姑娘山制圧戦

元々中国に足を踏み入れた発端がですね、
知人の写真家の方に、
“四姑娘山の写真を撮影しにいかないか？”
と誘われたのがきっかけなんですわ。
先日の九塞溝は成都から450㎞ほど北ですが、
この四姑娘山は成都の230㎞ほど西に位置します。

四姑娘山というのは４つの山が並んでいるところから、
４姉妹という名が付けられておりまして、
長女が一番低く、それでも標高5025ｍ、
お目当ての四女は標高6250ｍにも達する力強き女性ですわ。
お目当てと言っても撮影する対象ですから、
ワシらが登るのはもっと低く、
名前すらついていない標高4300ｍほどの無名峰です…
4000ｍ越えてるのに“名無し山”だなんて、デカイ国ですな。

買っていった登山靴にアイゼンを付けて準備万端…
といっても天候におもいっきり恵まれておりまして、
尾根を歩いているぶんには足元は何の問題もありません。
茂みに入ったり、森の中を抜けたり、
また常に日陰になるようなところでは雪が積もって凍っておりますので、
その辺りだけ注意して進んでいきます…
普段から運動しているワシでも、いや運動しかしていないワシでも、
これだけの標高のところで動き回ると途端に息がきれます。
登る当初は７人パーティーだったワシらも、
標高が4100ｍを越えるころには３人になっておりました。

あと少しで頂上だ…
あの茂みを越えたら天辺が見える…

結論から申しますと、登頂できませんでした。
だってその茂みにクマがいたんだもん♪

登山ガイドに促され、駆け下りるワシら。
や、別に追いかけられてるわけじゃないんですけども、
“何があっても大丈夫よ〜”
って言ってたガイドさんの顔が悲壮感漂ってるんだもん…
見つからなかっただけで、危険なことにかわりはないんで。

ある意味、誰もができるわけじゃない体験をしましたが、
もっとノーマルでも良かった気がします…
いや、“クマに遭った！！”ってのも十二分にネタになるんですが、
頂上に旗とか立ててみたいじゃないですか？
ああ、ちくしょう、次回に持ち越しだ…